SIMカード
SIMカード

 このページではポルトガル旅行におけるSIMカードの調達方法および旅行内容に合わせたSIMカードの選び方を紹介します。

 最近の海外旅行ではスマートフォンを旅行先の国で活用することが一般的になってきました。 特に現地で使えるSIMカードをSIMフリーのスマートフォンに挿してしまえば、日本にいるときと変わらずスマートフォンを利用できます。 旅行の途中で地図の行先案内を利用したり、列車のチケットを予約したり、レストランを検索したりできるので旅行体験が圧倒的に良くなります。

SIMカードの購入方針

 SIMカードの購入方針を考える際にはあなたのポルトガル旅行が次のどちらなのかを整理しましょう。

  • ヨーロッパ旅行の一部としてポルトガルを旅行
  • 主にポルトガルを旅行

 ヨーロッパ旅行の一部としてポルトガルを旅行するならば、ヨーロッパの他の国でもある程度高速通信ができるSIMカードが良いはずです。 この場合は、旅行前に日本のAmazonでSIMカードを購入して持参するのが簡単でコストも抑えられます。 特に日本のAmazonで買えるSIMカードは日本語の説明がついている場合が多いので英語に苦手意識がある方でも購入しやすいはずです。

 主にポルトガルを旅行をする場合はポルトガルの空港でプリペイドのSIMカードを購入するのがおススメです。 ポルトガルの空港でSIMカードを購入することでポルトガルの高速な通信環境を利用することが可能となります。 最近は高機能なWebアプリやWebページが増えているため、高い通信速度を得られる環境を用意することは快適に旅行するために重要になっています。 なお、ポルトガルの空港で購入できるSIMカードは別のヨーロッパの国でもローミングで利用することは可能です。

ヨーロッパ旅行用のSIMカード

 ヨーロッパ旅行の一部としてポルトガルを旅行する人向けにヨーロッパ旅行用のSIMカードを紹介します。 ヨーロッパ旅行用のSIMカードは日本で購入して持参できるSIMカードを用意するのが簡単でおススメです。 おススメの候補は次の2つです。

  • Three
  • Orange

 Threeはイギリスでしか4G回線につながらず、他の国では2G/3G回線になると説明に書いてあります。 しかし、Amazonのレビューコメントによるとイギリス以外でも4Gでつながっている事例が多々あるようです。 イギリス、イタリア、フランス、イツ、スペイン、イタリア、オランダ、ベルギー、オーストリアなどで4Gに繋がったというレビューが書かれています。 イギリスが旅行先に入っている場合はThreeのSIMカードを購入するのが良いでしょう。 データ通信専用の割安なSIMカードもあるので電話を利用することはないだろうと判断できる場合はデータ通信専用にしてさらにお得に利用することも考えられます。

 Orangeは4G回線に繋がることが書かれており、説明通り4G回線につながったというレビューがある中で、ときおり3G回線にしか繋がらなかったというレビューも見られます。 レビューを書いている人によって利用環境が異なるので一概には言えませんが、比較的大都市では4Gに繋がるようです。 ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、イギリス、スウェーデン 、チェコ、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、フィンランドで4Gに繋がった、快適に過ごせたというレビューが書かれています。 Orangeはフランスの会社のためフランスを訪れる場合はOrangeのSIMカードを購入するのが良いでしょう。

 どちらもstandard SIM、micro SIM、nano SIMの全てのサイズに対応しています。 通信性能に関してはどちらが優れていると判断しづらいです。 どちらも訪れる地域によって4G回線(高速)につながる場合もあれば2G/3G回線(低速)にしか繋がらない場合があります。 旅行前に確実にSIMカードを受け取れるように十分に余裕を持って早めに注文しておくことをおススメします。

ポルトガル旅行用のSIMカード

 ポルトガル滞在がメインの旅行ならば、通信が速くて快適に利用できるポルトガルのプリペイドのSIMカードを利用するのが良いでしょう。

 ポルトガルの大手通信事業者としてはVodafone、MEO、NOSの3社があります。 旅行者におススメなのは購入しやすいVodafoneのプリペイドSIMです。 MEOとNOSのSIMカードは旅行者には購入がしにくいですが、VodafoneのプリペイドSIMより安く済ませることができます。

 VodafoneのSIMカードをおススメする理由はVodafoneのSIMカードのみが到着空港となるリスボン空港やポルト空港、ファロ空港で購入できるからです。 Vodafoneショップ(kiosk)は到着ターミナルに看板を出して営業しているのですぐに見つけられるはずです。 データを通信できる量などは変わっていますがここ数年は1月有効なSIMカードが€20で売られているようです。 なお、ポルトガル以外のヨーロッパの国(EEA: European Union, Iceland, Liechtenstein and Norway)に短期間滞在する場合でもVodafoneのSIMカードはローミングで利用可能です。

 MEOとNOSのSIMカードは街中のショップで購入することになります。 例えば、Oriente駅にあるVasco da Gama(ヴァスコ・ダ・ガマ)ショッピングセンターには両社のショップがあります。 Vodafoneに比べると空港で購入できないのが難ですが、その分より安い値段のサービスがあります。 MEOは1週間5€以下のプリペイドSIMカードを提供しています。 NOSも1ヶ月15€程度で使い放題のプリペイドSIMカードを提供しています。

 実は空港でもう一つ別のLycamobileという会社のSIMカードを買うことが可能です。 LycamobileはVodafoneの回線を利用しているMVNOで4G回線を使えないためVodafoneに比べると通信は遅いです。 一方で、値段はVodafoneの半分程度で購入でき、英語での情報も得られます。 通信は遅くなっても良いので通信費を抑えたいという人向けでしょう。 リスボン空港の8番近くでLycamobileの看板が見つかるはずですので探してみてください。

ポルトガルの暮らし用SIMカード

 安定した通信速度の回線を利用するとなると大手であるVodafone、MEO、NOSの中から選ぶことになります。 MEOが最大手で4G/5Gがカバーしている範囲も一番広いようです(2021年5月調べ)。

 空港に到着する旅行者にはVodafoneを強く勧めますが、長期滞在する人はそれぞれの会社の提供サービスを比較しても良いでしょう。 ただし、Vodafone以外の各社のWebサイトはプリペイドSIMカードの詳細がポルトガル語で書かれているためポルトガル語が読めない人にはサービスの比較は難しそうです(2021年5月調べ)。 お店の店員は英語を話せる場合も多いので、ポルトガル語が分からない人はお店で英語で説明を聞くのが良いでしょう。 もしくは、いっそ比較をあきらめてVodafoneのプリペイドSIMカードを選択してしまうのが単純で楽なはずです。

 4G以上の回線は必要ないという方はLycamobileというMVNOを選択する方法もあります。 通信は遅いですが、値段が安いのが特徴です。 どうしても通信費を抑える必要がある場合は選択肢として考えてみても良いかもしれません。

 ポルトガルの各キャリアが通信をカバーしている地域を可視化しているページです。 ちなみに検索対象を変更すれば日本のキャリアのカバーしている地域も可視化できます。